砂場の底にケータイ
今日立ち寄った公園、化石が出るって噂があった。
実際にどこぞの子らが「俺、あの公園で化石見つけちゃったもんね!」って見せてくれて、私と従弟にくれたことまであった。
恐竜とか化石とかに取りつかれていた私はどうしても化石を自力で見つけたくて、あろうことか砂場を掘り返した。今だからわかる。見つからんよそこは。
アホな私は砂場を掘って掘って掘って、底に当たるまで掘り返した。そこであるものが見つかった。
ケータイ。
いやいやいや…砂場を底まで掘り返す私も私だが、ケータイを砂場の底に埋めたやつもやつだぞ。
それを開いて砂を払ったものの、砂がボタンの隙間にまでつまっていて使い物にならなかった。ケータイは当時は多くの子どもが持たない貴重なものだった。私たちはがっかりしながら元あった場所にそいつを埋め直した。
あのケータイ、まだあそこにあるのかな。それとも誰かに発見されたかな。
話は変わるけど、子どもの時って名乗らずとも公園とかで出会うと自然と遊び出すよね。そのおかげか当時遊んだ子達の名前を思い出せない。
いいことだ。大人はもっと子どもを見習って、年齢とか職とか立場とか気にせずに、なんか気が合うとかで仲良くなっちゃって遊んだりとかしちゃえばいいのに。そしたら出会いなんてごろごろ転がってるだろうに。
あれ、でもそれができるのは子どもが純粋だからか。騙し騙されがないからか。
うーむ。なんとも不自由な世界だ。